小倉駅と繁華街を繋ぎ、南北に貫く平和通りは、街の中心部でありながらモノレール高架の影となり暗い印象となっていた。そこでモノレール橋脚･軌道の彩りあるライトアップや、駅舎・天井にダイナミックに描かれたカラフルなグラフィックサインなど、夜間景観魅力向上事業により、昼夜ともに明るく賑わいのある通りへと生まれ変わった。

街の重要な結節点である平和通りから、様々な魅力が交差するように広がっていくイメージを＜JUNCTION＞という明瞭なコンセプトとしてまとめ、各名所の特徴や街のイベント、季節感までも色を通して直感的に伝える工夫や配慮は、機能性のみならず、行き交う人々の高揚感を高め、魅力的な都市づくりに必要な心象風景の形成に寄与している。

（選考委員　大森　今日子）

所有者：北九州市

設計者：（株）松下美紀照明設計事務所